雑文記【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

ホットミルクとあったかい牛乳。

牛乳は苦手。 小さいころの方が飲めていたくらい。 飲めないわけではないけれど。 飲む機会はほとんどなくなってしまった。 冷蔵庫に牛乳パックは見当たらない。 玄関先に牛乳瓶があるはずもない。 眠れない夜に、あったかい牛乳を。 なんだか惹かれない。 …

少々、バラバラ、匙加減。

人それぞれすぎて、よくわからない。 匙加減。 アドバイスをもらっても。 指の大きさや感覚は人それぞれだから。 あなたの匙加減と私の匙加減は違うの。 レシピ通りにやったって。 出来上がりはバラバラ。 美味しいのか、不味いのか。 うれしいのか、かなし…

イルミネーション、クリスマスソング、コラボレーション。

キラキラ光って眩しい。 目をそむけたくなるほどに、眩しい。 町は明るく賑わって。 ライトに照らされた人々は早足だったり立ち止まったり。 どこもかしこもイルミネーション。 どこもかしこもクリスマスソング。 新たなクリスマスソングがなかなか定着しな…

禁煙、喫煙、天秤。

君が禁煙をはじめた。 驚いたよ。 あれだけ吸っていたのに。 あれだけやめないって言っていたのに。 ピタリとやめた。 絶対無理だと君は言っていたのに。 どうしてやめたのか、君に問いただす。 お金のため? それもあるけど。まあ、それだけじゃないし、そ…

伸びた影、伸ばした手。

伸びた影。 あちこちで忙しなく動いている。 町の影の面積が増えたせいで、私の影は満ち欠ける。 そして時々。 私の影とあなたの影が重なる。 本当の私とあなたは、1ミリも重なっていないのに。 時間の経過と共に、影に覆われていく。 残り時間はあと僅か。 …

幸せ、不幸せ、隣合わせ。

ようやく仕事が終わった。 明日は休み。 気になる君をどうやって誘い出すか。 勇気もないのにそんなことばかり考える。 夕食作るのは面倒くさいから今日は外食。 松屋にでも寄って帰ろうか、と思っていたら。 満員で座って待っている人までいる。 家を過ぎて…

過去+現在=未来。

まだ大丈夫。 そう言い聞かせて気がつかないフリ。 次から、明日から。 そう言い続けてきた。 まだまだに日にちは残っている。 そう思っていたのに。 カレンダーに目をやる。 日めくりじゃなく月めくり。 カレンダーを触る。 薄い。 めくればもう壁だ。 今年…

理想の自分は反面教師に習う。

ああいう人にはなりたくないな。 車線変更をくりかえして進む車を見ながらあなたは言う。 ほら。信号のタイミングで結局これくらいしか違わないんだから。 ウインカーを駆使した車は、私たちの車の2台前で停まった。 まあね。でも信号のタイミングで凄く差が…

説教、不可避、雨の声。

雨が止まない。 傘を持っていないから濡れてばかり。 どうして傘を持っていないの? 誰かに怒られた気がした。 まわりを見ても誰とも目が合わないのに。 声だけがする。 幻聴か。 怒られすぎて、落ち込みすぎて。 上司に怒られた。 死ぬほど怒られた。 彼女…

鏡、汚れ、落とせない。

テーブルに置いた鏡を見る。 なんだか歳とったな…。 思っていたのと、なにかが違う。 鏡が汚れているからと思ってみても。 鏡を綺麗にする勇気はなかった。 見つめ合っているのに。 ピントは合わずに、ぼやけている。 いつからこんな顔になったのだろう。 あ…

褒められる、以上、言葉。

言われたい言葉はたくさんある。 褒めてくれたら、そりゃうれしい。 なんだって、うれしい。 自分では欠点だと思っていたところを褒められたら。 違った意味で、そりゃうれしい。 言われたい言葉はたくさんあるから。 注意や指摘は、正直言われたくない。 自…

当たり前、隣、有難さ。

いつもそこにあるのに。 こんなときに限って、なかなか出会わない。 どうしてだろうと考える。 いつもはいつも、いつもの生活圏にいるからだ。 大体の配置は把握していて、時間配分も大体わかっている。 多少の誤差はどれも想定内。 気を紛らわすために考え…

ウソツキキツツキ。

1羽のキツツキがいた。 名前をコンと言う。 お父さんとお母さん。 3羽で仲良く暮らしていた。 大きな木を住み家として。 毎日、楽しく暮らしていた。 どこにでもある。 どこにでもいる。 普通の家族。 ただひとつ。 このキツツキ一家には不思議な癖があった…

珈琲、方程式、証明。

コーヒーを飲んだら眠気が覚める。 そんなことはない。 少なくとも、私は。 カフェインがどうのこうのとか。 からだにどのような影響を与えるのかとか。 詳しいことはわからないけれど。 コーヒー飲んで眠気が覚めたことは、ない。 個人的な意見だと言われよ…

二人きり、初対面、この先。

そこで何やってるの? 向かいに立つ女性に声をかける。 普段ならこんなこと絶対にしないのに。 こんな時だからか。 不思議なものだ。 そっちこそ。 彼女は言う。 初対面なのに、お互いタメ口。 きっと、二人ともここにいる理由は同じ。 妙な連帯感がそうさせ…

道路、舗装、何時か誰か。

私が歩いている道は。 誰かが綺麗にしてくれている。 誰かがデコボコなことに気づいてくれて。 誰かが声を上げてくれて。 私の知らないところで。 知っているくせに知らないフリをして。 工事があちこちで行われている。 大変だね。 そう思えたらいいのに。 …

影、光、一緒に。

私の真似ばかり。 私が動けばあなたも動く。 私が止まればあなたも止まる。 伸びたり縮んだり。 羨ましいな。 変化が目に見えるなんて。 私はもうほとんど変わらないから。 あなたは私の真似ばかり。 雨の日にはいなくなる。 きっと私が雨の日が嫌いだから。…

かるた、お手つき、負けられない。

ヒマだね。 そうだね。 じゃあ、かるたやろう。 かるた? 今から「あ」から順番に、私が喜びそうなこと言って。 喜びそうなこと? やればわかるよ。じゃあ最初は「あ」。 あ?ありがとう? ハイ!いいね。次は「い」。 いっしょにいたい。 ハイ!いいじゃん…

ペン、お気に入り、パンパン。

文房具コーナーに行けば。 必ずなにかしら気になるペンと出会う。 家に変えればたくさんペンがあるのに。 まだ使えるペンがいっぱいあるのに。 どうしても見てしまう。 見ていると、やっぱり欲しくなる。 お気に入りのペンと手に取って、使っている自分を想…

イヤホン、片っぽ、秘め事。

なにを聴いているの? イヤホンつけて、君はなにを聴いているの? 近くに寄っても聞こえない。 音漏れしていないから、なにも聞こえない。 君がなにを聴いて、なにを思うのか。 ぼくにはわからない。 知りたいと願う。 わかりたいと願う。 イヤホン片方貸し…

測る、図る、謀る。

私とあなたの距離。 近いのか遠いのかわからない。 近いと言う人もいれば。 遠いと言う人もいる。 ものさしは人それぞれ。 私のものさしだけで、はかるわけにはいかない。 こんなに世界は広いから。 私のものさしでは何もはかれない。 晴れたり、雨が降った…

不眠、夢見、企み。

眠れぬ夜は。 時間が経つのが早い。 もうこんな時間。 何度も時計に目をやる。 明日は早く起きなくちゃいけないのに。 そう思えば思うほど眠れなくなる。 今眠れば、何時間眠れる。 逆算ばかりで、残り時間は減るばかり。 部屋は真っ暗。 眠るギリギリまでな…

大人、塗り絵、褒めて。

あなたは褒めてくれた。 私の落書きを。 いつまでたっても上達しない、私の落書きを。 私のことなのに。 私のことじゃないように思える。 それでも嬉しいの。 髪を服を指をつま先を。 褒めてくれたら嬉しい。 私のことのようで、私のことじゃなくても。 思い…

雨降り、傘さし、ハローグッバイ。

雨降り日は世界が狭くなる。 海が広がって狭くなる。 空が低くなって狭くなる。 みんな傘をさして狭くなる。 歩くスピードも車の速度もゆっくり。 傘がぶつからないように。 事故が起こらないように。 だから。 きっと。 雨降り日は、みんなやさしくなるんだ…

左右、非対称、不均衡。

アシンメトリー。 こっちとあっち。 見ているものと見られているもの。 どこが境目なのかは知らないけれど。 感情と思考。 私が出すものとあなたが受け取るもの。 どれもアシンメトリー。 シンメトリーなんてない。 身の回りのすべてがアシンメトリーだと知…

踊る、落ち葉、君と僕。

冷たい風が吹き抜ける。 道端の落ち葉たちが踊っている。 くるくる、さわさわ。 黄色や茶色、赤に緑も。 くるくる回って。 そんなに回って、何色になるのだろう。 手が冷たい、からだが冷える。 一緒に踊ろう。 君と一緒に踊りたい。 手をつなぎ、足を絡ませ…

服、綺麗、畳めない。

部屋に脱ぎ捨てられた、しわくちゃの服。 あなたの抜け殻みたい。 黒いロンT。 細身のあなたはタイトな服を好む。 もう少しごはん食べなよ。 そうは言っても小食だからしょうがない。 甘いものはたくさん食べるのに。 黒いロンTの、袖がピローンとなって変…

凶器、狂気、今日気づいても。

人は皆、凶器を携えている。 生まれながらに。 特別なトレーニングを受けていなくても。 刃なのか銃なのか鈍器なのか。 人それぞれ。 その時々。 スパッといっても、一撃で決めても、後に残っても。 誰かを傷つけている。 私もあなたも、きっと誰も。 傷つい…

気遣い、言葉遣い、お使い。

あなたは言葉遣いが悪い。 そんなことはわかっていたけど。 どうしようもなく我慢できないときもある。 それをあなたに伝える。 そんなこと前からわかっていただろ。 あなたはぶっきらぼうに言う。 言葉遣いがどうのこうのと言っている場合じゃない気がして…

一人、最強、本音と建前。

一人最強説。 結局、そんな気がする。 一人は恥ずかしい。 そんな気持ちはとうになくなった。 映画もカラオケも焼肉も。 一人でなんの問題もない。 誰の目が気になる? 誰の目も気にしなくていいのに。 誰かの目を気にしすぎて。 誰かをいつも求めてしまう。…