ひびろぐ

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

一晩寝かせたらいろいろ深まる。

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さいころ、私は間違い探しが得意だった。

 

どんなに難しい問題も解くことができた。

 

しかし今では、何が間違っているのか、見つけられないでいる。

昨日と今日で、何が違うのか。

 

昨日までは確かにわかっていた。

これは間違っている、と。

怒りにも似た感情でわかっていた。

 

それが、一晩寝て起きたら、わからなくなっていた。

 

言うほど間違っていないのではないか、と思っている。

なんなら、間違っていないのではないかと、思ってしまう。

 

その理由はわかっている。

 

正解の絵がないからだ。

 

さいころやった間違い探しには、正解となる絵があった。

その絵と見比べて、違うところを探すだけでよかった。

 

でも今は違う。

2枚の絵があるとしたら、どっちが正解か教えてくれない。

誰も親切に答えを教えてくれはしない。

 

昨日は間違っていると思っていても、今日は間違っていないと思う。

ならば、間違いとはどういうことなのか。

正解はどこにあるのか。

 

これが正解だ!と自信を持って言えない私がいる。

そんな私が間違いをどうのこうの言ってもいいのだろうか。

それ自体が間違いなのではないか。

 

頭の中がぐちゃぐちゃする。

ひとつのことを考えたいのに。

集中して間違いを見つけたいのに。

 

世の中にはいろんなものがありすぎて、ひとつのことに集中できない。

正解の絵を正確に描くことができない。

 

多少のズレは間違いのうちに入らないと思ってしまう。

 

目を閉じても音が聞こえてくる。

耳を塞いでも香りが漂ってくる。

 

正解なんて、ずっと見つからない。

世の中いろんなものがありすぎて。

 

でも、諦めることはしない。

見つけたら、思い切り丸印をつけてやるから。

真っ赤なペンで、とびきり目立つように。

 

そのためには正解の絵を描けるようにならないといけない。

世の中いろんなものがあるけれど、惑わされないようにしっかりと描けるように。

 

正解をずっと探していけば、きっと間違いも見つかるのだろうから。