物語ブログ【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

神のみぞ知る。

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君は神様なんていない、と言う。

 

神様がいたらもっと良いことがあってもいい。

自分だけが頑張っているとは言わないけど、頑張っていないことはない。

なのに、神様を見たことも感じたこともない。

 

君はそう言って、寂しそうな顔をする。

 

これまで何度も神様にお願いしたのに。

一度も聞いてくれたことがない。

 

きっと神様も忙しい。

世の中、こんなにたくさん人がいるから。

自分のことを見ている暇なんてない。

 

でも、結構待ってるよ。

順番待ちだってわかってるから。

それにしては、なかなかやってこない。

自分が思っているより、世の中には人がたくさんいるのかもしれない。

 

君はそう言って、笑ってみせる。

 

神様なんかに頼らないで、自分で何とかしないと。

そんなことはわかってる。

 

苦しいことや悲しいことばかり。

でも、時々。

本当に時々、楽しいことや嬉しいことがある。

 

それで、まあいいか、ってなっちゃう。

 

本当に神様がいるとしたら、けっこういじわる。

 

神様だから、きっと、わかってる。

これで自分の気持ちがリセットされるって。

 

まあ、神様なんていないけど。

君はそう言って、眠たそうに目をこする。

 

君は寂しがり屋だから。

手をつないでいないと眠れない。

 

君は私の手をとり、眠りにつく。

 

君とつないだ私の手は。

私とつないだ君の手は。

 

まるで神様に祈っているように見える。

 

君は寂しがり屋だから。

神様に会ってみたいだけ。

 

本当は信じているんでしょ?

 

だから手をつないで眠りにつく。

ひとりだとちょっと緊張するから。