手のひらブログ【ひびろぐ】

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

開かないドアの開け方。

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目の前にドアが現れた。

 

茶色くて大きくてしっかりしたドア。

ドアノブに手をかけて押す。

 

開かない。

 

次は、引いてみる。

 

開かない。

 

鍵がかかっている様子はない。

これだけしっかりしたドアだから、きっと重たいだけなのかもしれない。

 

思い切り、押す。

体重を乗せて、押す。

 

開かない。

 

思い切り、引く。

体重をかけて、引く。

 

開かない。

びくともしない。

 

どうしようか悩む。

押しても、引いても、ダメ。

 

しばし考える。

力任せじゃないはず。

力を入れる方向を変えれば、きっと開く。

ドアは開くためにあるから。

 

ならばと、試しにスライドさせてみる。

 

開いた。

 

大きくてしっかりしているのに、驚くほど軽い。

開け方をしってしまえば、あとは楽勝。

 

ドアを開けた先の景色は、見たことがないほどにキレイだ。

 

 

 

レベルアップの音が聞こえた。

 

 

 

新たなドアが現れた。

 

次はガラス張りの透明なドア。

 

向こうの景色は見えるけど、それでもドアの向こう側に行きたい。

 

押しても、引いてもダメ。

今度はスライドさせてもダメ。

 

しばし考える。

 

もしかして…。

 

もしかしたら、自動ドアなのかもしれない。

そう思って立ち位置を少しずつ移動する。

 

ちょっとずつ、ちょっとずつ移動する。

 

開かない。

 

世の中そんなに甘くない。

立ち位置変えたくらいで、勝手にドアが開くはずもない。

 

さらに考える。

頭の中に浮かんだ方法はすべて試した。

 

それでも、開かない。

 

もう、最後の手段に出るしかない。

ほかに方法は、もう浮かばない。

 

体当たりだ。

 

思い切りドアに体当たり。

からだごと行くしかない。

 

準備体操をする。

 

心を整える。

 

イチ、ニのサンッ!

 

からだじゅうが痛い。

からだじゅう傷だらけ。

 

大きな音はしたけれど。

からだはあちこち痛いけれど。

 

ドアの向こう側に行けた。

 

開いたかどうかは別にして、向こう側に行くことはできた。

 

ガラス越しに見ていた景色とはやっぱり違う。

ガラス一枚隔てただけで、こんなにも違うのか。

 

どこまでも美しい景色。

 

 

 

レベルアップの音が聞こえた。