ひびろぐ

いつだって私たちの手のひらには物語がある。

やる気スイッチの形状。

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やる気あるのか?

 

オフィスに怒号が響く。

 

声の主は部長。

オフィスにいる誰もが、またか、と下を向く。

 

日常茶飯事の怒号。

ターゲットは日によって変わる。

 

誰もが自分にならないように、ビクビクしている。

 

やる気あるのか?

 

いつだって部長はこう言う。

怒られる理由は様々あれど、決まって部長はこう言う。

 

やる気はある。

会社に来ていること自体、やる気がある証拠。

 

でも誰も言えない。

部長にそんなこと言ったら、余計説教が長くなることがわかっているから。

 

はい。

あります。

 

やる気あるのか?という部長の問いには、どちらかの返事しかできない。

 

それを言うことが、部長の説教タイムの短縮に繋がるから。

どっちにしろ、説教は続くけど。

 

やる気なんて誰にも見えないのに。

見えるやる気の方が、なんだか白々しい。

 

わかりやすい人ばかりじゃない。

いろんな人がいる。

おまえのやる気スイッチはどこだ?

部長は人差し指をターゲットに向ける。

 

やる気スイッチ?

この雰囲気で、そんな言葉をチョイスするのか。

 

オフィスにいる誰もが下を向く。

部長以外。

 

誰もがわかりやすいやる気スイッチを持っているわけではない。

 

部長のようにわかりやすい、やる気スイッチを。

 

昔ながらのカチカチするタイプ。

THEスイッチと言えるスイッチ。

 

そんな人ばかりなら、これほど楽なことはない。

 

形は人それぞれ。

スイッチだとわかりづらい形の人もいる。

スイッチが隠れている人もいる。

 

最近のスイッチはおしゃれな形のものが多いから。

スイッチだとわかりづらいものが多いから。

 

こんなにたくさん人がいるのだから。

スイッチを自分で探している人もいるのだから。

 

誰だって望んでいる。

 

わかりやすい、やる気スイッチを。

 

でもどうしようもない。

人それぞれだから。

 

わかりにくくても、誰でも持っている。

 

やる気スイッチはいつだってONになっている。

 

強弱あれど。

いつだってONになっている。